では、今日も授業を始める。今日のテーマはRemiリポジトリ(レポジトリ)だ。
EPELリポジトリとは別のリポジトリね。
少し復習だ。リポジトリとは、貯蔵庫という意味があり、
リポジトリは、レポジトリとも言われる。
リポジトリ=レポジトリって覚えた~。
yumコマンドで、リポジトリからパッケージをダウンロードしてきてインストールすることができる。
CentOS標準(公式)のリポジトリや、EPELリポジトリ、Remiリポジトリなどがある。
知ってるよ~。EPELやRemiは公式(標準)リポジトリではなく、サードパーティ製のリポジトリでしょ。
前回はEPELリポジトリの内容を説明した。今回はRemiリポジトリだ。
は~い。
CentOS7サーバに、Remiリポジトリをインストールする手順を説明する。
Remiリポジトリを利用するには、まずEPELリポジトリを追加する必要がある。
EPELリポジトリがインストールされていない場合は、以下コマンドでインストールすればよい。
■CentOS6、CentOS7の場合:
# yum install epel-release
■CentOS8の場合:
# dnf install epel-release
もしくは、以下コマンドでもいい。
# dnf install https://dl.fedoraproject.org/pub/epel/epel-release-latest-8.noarch.rpm
※CentOS8からyumコマンドではなく、dnfコマンドに変わった。
次に、RemiのRPMパッケージをインストールする。
■CentOS6の場合:
# yum install https://rpms.remirepo.net/enterprise/remi-release-6.rpm
■CentOS7の場合:
# yum install https://rpms.remirepo.net/enterprise/remi-release-7.rpm
■CentOS8の場合:
# dnf install https://rpms.remirepo.net/enterprise/remi-release-8.rpm
CentOS7サーバに、Remiリポジトリをインストールする手順を説明する。
以前、Remiリポジトリ用として利用されていた「http://rpms.famillecollet.com/enterprise/」にアクセスすると、
http://rpms.remirepo.net/enterprise/にリダイレクトされるようになっている。
httpでも、httpsでも以下はアクセスできるようになっている(2020/3時点)
http://rpms.remirepo.net/enterprise/
https://rpms.remirepo.net/enterprise/
ブラウザで、https://rpms.remirepo.net/enterprise/へアクセスするとどのようなファイルがあるか確認することができる。
この中に、remi-release-6.rpm、remi-release-7.rpm、remi-release-8.rpmがある。
※RemiのCentOS8についての記述:
https://blog.remirepo.net/post/2019/09/24/CentOS-8-repository
Remiリポジトリのデフォルト設定は、yumコマンドの実行時にremiリポジトリが自動的に利用されないようになっている。
cat /etc/yum.repos.d/remi.repoで、設定を見てみると、以下のように設定されているからだ。
enabled=0
EPELリポジトリはデフォルト設定がenabled=1(yumコマンドすると自動でリポジトリが利用される)になってたけど、
Remiリポジトリはデフォルト設定がenabled=0になってるのか~。cat /etc/yum.repos.d/remi.repoで見てみた。
どのリポジトリがインストールされているかは以下コマンドで確認できるのも覚えておいて。
# ls -l /etc/yum.repos.d/
yumコマンドを実行するときに、Remiリポジトリを利用するなら、yumコマンドのオプション--enablerepo=remiを付ければいいのね。
Remiリポジトリから初めてyumコマンドでパッケージをインストールするときは、
EPELみたいにGPG署名の警告メッセージが表示されるんでしょ。
GPGの公開鍵(キー)がないための警告だから、yを入力して、キーをインポートすればいいんでしょ。
1.リポジトリ=レポジトリ=貯蔵庫 2.リポジトリはレポジトリともいう 3.公式リポジトリ以外でEPEL、Remiが有名 4.RemiリポジトリはRPELレポジトリも必要 5.RPELリポジトリをインストール 6.Remiリポジトリをインストール 7.Remiリポジトリからパッケージをインストール
CentOSで使用可能なリポジトリは以下を参照すればいい。
https://wiki.centos.org/AdditionalResources/Repositories
CentOS7に、PHP7.3をインストールする手順を説明する。
まずはPHPのバージョンに何があるか以下で確認だ。
バージョン
アクティブサポート期限
セキュリティサポート期限
7.4
2021年11月28日
2022年11月28日
7.3
2020年12月6日
2021年12月6日
7.2
2019年11月30日
2020年11月30日
7.1
2018年12月1日
2019年12月1日
7.0
2017年12月3日
2018年12月3日
5.6
2017年1月19日
2018年12月31日
5.5
2015年7月10日
2016年7月
5.4
2014年9月14日
2015年9月
では、CentOS7のサーバにPHP7.3をインストールする。
もし、すでにインストール済みのPHPがある場合は削除する。
# yum remove php-*
Remi、Remi-PHP73リポジトリを利用してPHP7.3のパッケージの情報を確認する。
# yum search --enablerepo=remi,remi-php73 php
# yum info --enablerepo=remi,remi-php73 php
PHP7.3をインストールする。
# yum -y install --enablerepo=remi,remi-php73 php
→パッケージをインストールしてよいか聞かれるので、yを入力して[Enter]
※-yをつけて以下のようにすれば、yの入力は不要。
# yum -y install --enablerepo=remi,remi-php73 php
PHP7.3がインストールされたことを確認する
# yum list installed | grep php
# php -v
基本的な流れは分かったか?
わかった~
では、今日はここまで。
は~い
今回のまとめ
■CentOS6、CentOS7の場合:
# yum install epel-release
# vi /etc/yum.repos.d/epel.repo
→enabled=0に変更
■CentOS8の場合:
# dnf install epel-release
# vi /etc/yum.repos.d/epel.repo
→enabled=0に変更
■CentOS6の場合:
# yum install https://rpms.remirepo.net/enterprise/remi-release-6.rpm
■CentOS7の場合:
# yum install https://rpms.remirepo.net/enterprise/remi-release-7.rpm
■CentOS8の場合:
# dnf install https://rpms.remirepo.net/enterprise/remi-release-8.rpm
インストールされたリポジトリの確認
# ls -l /etc/yum.repos.d/
Remiリポジトリでパッケージの情報を確認
# yum search --enablerepo=remi 【パッケージ名】
# yum info --enablerepo=remi 【パッケージ名】
Remiよりパッケージをインストール
# yum -y install --enablerepo=remi 【パッケージ名】
→インストールしてよいか聞かれるので、yを入力して[Enter]
※-yをつければ、yの入力は不要。
# yum -y install --enablerepo=remi 【パッケージ名】
インストールされたことを確認
# yum list installed | grep 【パッケージ名】
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