




では、今日も授業を始める。今日のテーマはメールだ。

最近、迷惑メール多すぎ、マジうざいんだけど。

うむ。メールがどのように送られてくるかって知ってる?

インターネットからでしょ?

もっと具体的に。例えば、パソコンのメールソフト(メーラー=MUA)からメールを送った場合、どのようにメール送信してどのサーバを経由してくる?

メーラーのことをMUA(Mail User Agent)というから覚えておいて。テストに出すかもしれない。

メーラーって何?

Microsoft Outlook(アウトルック)とかThunderbird(サンダーバード)などのメールを送ったり、メールを受信したりする電子メールを扱うソフトウェアのことをメーラーという。
メーラーは、メールソフトといったり、MUA(エムユーエー)ともいう。

そのほかのメーラーには、Sylpheed(シルフィード)やBecky! Internet Mail(ベッキー インターネットメール)などのメーラーも有名だ。

それな。

メーラーからどこにメールが送られると思う?

インターネットでしょ。

まずインターネットに接続するためには、ISP(インタネットサービスプロバイダー)と契約しないといけない。
自分が契約したISPがメールサーバを持っているから、そのISPのメールサーバにまずメールを送るようになっている。

だから、パソコンのメーラーには、ISPから教えてもらったメールサーバのIPアドレスを設定して、一般的にはSMTPというプロトコルで
ISPのメールサーバへメールを送る。

そうすると、ISPのメールサーバまでメールが届くよね。その後、ISPのメールサーバから宛先のメールアドレスへ送信されるんだけど、
例えば、宛先がuser01@example.co.jpというメールアドレスだった場合、
ISPのメールサーバが、@の後ろのドメイン名(今回はexample.co.jp)のMXレコード(エムエックスレコード)が何かをDNSサーバに聞きに行くんだ。
MXレコードが何かっていうのは後で説明する。

その後、DNSサーバがそのドメインのMXレコードのIPアドレスは、xxx.xxx.xxx.xxxだよというように
IPアドレスを教えてくれるから、ISPのメールサーバがそのIPアドレス宛てにメールを配送する。
このようにDNSでMXレコードの名前解決をして、メールを配送することをMX配送といったりする。

なにそれ、DNSって?MXレコード?

まず通信するためには、IPアドレスがわからないと通信できない。
例えば、Webサイトを見るときも、ブラウザ(IE、Firefox、Google Chromeなど)で、
http://yahoo.co.jpと入力して、Webサイトを表示するけど、この時も、yahoo.co.jpというドメインのIPアドレスが何かをDNSサーバに聞きに行って
IPアドレスが分かったら、そのIPアドレスへ接続しにいく。

そのIPアドレスがWebサーバで、WebサーバからYahooのコンテンツ内容が送られてきて
ブラウザがそれをパソコンの画面に表示している。

つまり、DNSサーバがなかったら、Webサイトも見えない。
同じように、メールを送る時もメールアドレスの@の右側のドメインのMXレコードが何かを
DNSサーバに聞きにいって、そのMXレコードのIPアドレスがわかれば、メールが配送されるってことね。

まず、クライアントのPC(パソコン)は、クライアントが契約しているISP(インターネットサービスプロバイダー)の
メールサーバへメールが送信される。ここではISP-Aという名前にする。

次に、ISPのメールサーバは、そのメールの宛先メールアドレスをチェックして、
どこに送ったらいいかを考える。

宛先のメールアドレスが、送信者(クライアント)と同じドメインであれば、
ISP-Aのメールサーバにメールが格納される。

もし、宛先メールアドレスが、ISP-Aのドメインではなく、他のISPのドメインであった場合、
DNSサーバにMXレコードを聞きに行きます。DNSサーバには、example.com MXレコード mailserver.example.com のような感じで、
該当ドメインのメールサーバのFQDN(Fully Qualified Domain Name)が設定されているため、
まずはFQDNがわかる。次にそのFQDNのIPアドレスを確認する。

この場合、mailserver Aレコード 192.168.1.1のような感じでDNSサーバにAレコードが設定されているため、
IPアドレスがわかる。

DNSに聞きに行って、DNSサーバから結果をもらうことを名前解決という。
よって、上記の流れは、DNSサーバでMXレコードの名前解決をして、FQDNがわかり、
さらに、そのFQDNがどのIPアドレスかAレコードの名前解決をしている。
Aレコードは、どのFQDNがどのIPアドレスかという情報だ。

メールが配送されるときに、メールアドレスのドメイン部分(@より後ろ)のMXレコードが何かを名前解決して、メールサーバのIPアドレスが確認できたら
メールを配送できるってことね。

うむ。今日はここまで。

は~い。
1.メーラー=MUA(Mail User Agent)=メールソフトウェア
2.Microsoft Outlook、ThunderbirdなどのMUAが人気
3.ISPのメールサーバへSMTP送信
4.ISPのメールサーバはMXレコードを参照してメール配送する
5.ISPはインターネットサービスプロバイダーのこと