では、今日も授業を始める。今日のテーマはBCP(ビーシーピー)だ。
BCPって何?
BCPは、Business Continuity Planningの略で、「事業継続計画(じぎょうけいぞくけいかく)」のことだ。
事業継続計画って、事業が止まらないように何か計画するの?
うむ。災害などが発生したときに、事業の継続や早期復旧のために、
あらかじめ緊急時の対応方法、手順などを決めておく計画のことを事業継続計画(BCP)という。
準備しておくってことね~。
BCPを策定するには、まず優先的に復旧する事業を決める必要がある。
すべての事業を復旧するのが良いが、どの順番で復旧するか優先順位を決めておき、
重要な事業から復旧させるという考え方だ。
例えば、事業の売上げ規模であったり、停止による影響度によって、優先順位を決める。
また、災害時、BCPに従って実施する体制、手順を決めておく。
災害時でも事業が止まらないようにするため、BCPを作らないといけないってことね。
BCPと似た用語で、BCM、BCMSというものもある。
ここで整理しておこう。
BCM、BCMSって何?
まず、さっきのBCP(事業継続計画)は、災害などによって企業活動を支えるシステムに障害が発生した場合でも、
事業継続ができるようにするため、あらかじめ策定しておく計画のこと。
つまり、手順などを文書化したものだ。
BCM(事業継続マネジメント)は、災害などによって企業活動を支えるシステムに障害が発生した場合でも、
事業継続ができるようにするために計画、準備するための取り組みのこという。
BCMを取り組んだ結果として、BCP(文書化された手順)ができる。
BCMS(事業継続マネジメントシステム)は、BCMやBCPを運用、維持、レビュー、改善するための仕組みのことをいう。
BCMSの一部がBCMやBCPだ。企業としての方針策定やマネジメントレビューなど継続的に運用できるように管理するための仕組みがBCMSだ。
以下の3つがあるね。
BCP(Business Continuity Planning:事業継続計画)
BCM(Business Continuity Management:事業継続マネジメント)
BCMS(Business Continuity Management System:事業継続マネジメントシステム)
BCMS > BCM > BCPってこと?
うむ。BCPは計画のことで、BCMはBCPを策定するための取り組みを指す。これらの全体管理をBCMSという。
以下のIPAのサイトにBCPのことが書かれているので、参考にしてみるといい。
https://www.ipa.go.jp/security/manager/protect/bcp/index.html
は~い。
では、今日はここまで。
1.BCPは災害などでも事業継続ができるようにするため、あらかじめ策定しておく計画
2.BCMは事業継続ができるようにするために計画、準備するための取り組み
3.BCMSは、BCMやBCPを運用、維持、レビュー、改善するための仕組み